「太平洋戦争」の真の敗因となった「日露戦争」の勝利

明治政府は、ロシアに負けない努力そして、最も肝腎な終戦に向けて全力を傾注し
ました。しかし、夜郎自大となった36年後の昭和政府は、勝利への努力・終戦のす
べも全くないまま、太平洋戦争に突入してしまいます。

昭和16年の海軍軍令部総長 永野修身は『戦争はやってみなきゃわからない-----』
と言ってました。また当時の軍部は戦争終結の方法は一切考えず『ドイツが勝った
アメリカは戦意を失う、終戦できるだろう』と言っていたのです。誰もドイツの
敗北を考えていなかったのです。

日露戦争後の日本政府には、ロシアがいつ復讐戦にくるかという恐れがあって、都
合の悪い、知られたくない事実を陸海軍ともに、すべて隠蔽してしまいました。
国民の熱狂に押されて、華々しい連戦連勝の戦史を作るしかなかったのです。
この戦争で教訓とすべきことが沢山ありました。しかし勝ったという一点でそれを
全部消し去って、そこから何も学びませんでした。

敢えて言えば、太平洋戦争の真の敗因は、日露戦争の勝利にあったのです。何故あ
のような愚かな戦争をしたのか、つきつめると勝利の神話のみを語り継いできたた
め、といえるかと思います。以上 半藤一利著「あの戦争と日本人」より

まさに、驕る平氏は25年、驕る軍部は40年というわけです。

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