2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

金丸・小沢の土下座外交

猛威を振るった地価上昇は、竹下政権のもとでの不動産融資の総量規制など諸対策が実って落ち着きを示していた。消費・投資も堅調で物価は安定していた。しかし株価は上昇を続け4万円台を窺う勢いで、実体とかけ離れた相場となっていた。89年12月大納会での…

湾岸戦争と日米構造協議

90年8月2日イラク軍がクウェートに侵入、全土を制圧した。7日サウジアラビア防衛のための米英派兵が決定された。この後経済封鎖、海上封鎖を経て様々の和平工作が失敗した後、91年1月17日米軍を主軸とするペルシャ湾岸に展開した多国籍軍がイラク軍への…

宇野から海部へ

安倍晋太郎、宮沢喜一らはリクルート株の譲渡を受けていたため後継総裁に就任するわけにいかず、竹下内閣の外相宇野宗佑(中曽根派)が竹下派の強い支持を得、89年6月2日の自民党両院議員総会で異例の起立多数によって選ばれた。派閥領袖でない者が総裁にな…

バードン・シェアリング

70年代後半、NATO加盟国が国民総生産比3〜5%を防衛費として支出しているのに対し、日本は1%程度しか支出しておらず「安保タダ乗り論」が米議会を中心として噴出。これに対し78年福田赳夫内閣の防衛庁長官金丸信は在日米軍駐留に対する資金援助(思…

リクルート事件

竹下内閣の瓦解につながるリクルート事件は、消費税の導入論議の最中に明るみに出た。発端は88年6月18日付朝日新聞で報道された。リクルート・コスモス社の川崎誘致時、川崎市助役が同社の未公開株を子会社からの融資で買い、二年後に公開したときの値上が…

ふるさと創生一億円

竹下登が87年の自民党総裁選出馬に際し掲げた政策構想は、東京への一極集中型の国土づくりを改め、生活と活動の本拠となる「ふるさと創生」を実現することが必要だとし、住宅の充実、土地対策、多極分散型の国土づくりと日帰り可能は交通網の整備、一省一機…

消費税創設

中曽根の後継総裁は、竹下登、安部晋太郎、宮沢喜一のいずれかと見られていたが、87年5月14日二階堂進が田中派総会で突然、総裁選に立候補すると表明。田中派の衆参両院議員は当時141人で、二階堂に付いたのはそのうち17人であった。一方、竹下は7月…

BIS規制

90年の時点で、総資産で見た世界の金融機関ベスト10というランキングは、一位が第一勧業銀行、二位が三菱銀行、以下住友銀行、太陽神戸三井銀行と一位から六位まで日本の銀行が独占していた。高騰した日本の土地を担保にした日本の銀行の貸付能力に驚異を…