2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

単独講和

講和の本格的論議が活発になるのは、49年秋にアチソン米国務長官らが対日講和の検討に入ってからで、米英仏など西側諸国だけとの単独(片面)講和か、ソ連など共産主義国も参加する全面講和かという議論で国中を巻き込みます。吉田首相は冷戦下の現実を見れば…

服部機関

日米開戦時陸軍が大成功を収めたマレー半島上陸作戦の立案者は、大本営参謀本部作戦課長服部卓四郎大佐と同作戦課兵站班長辻政信である。この作戦を高く評価していたGHQのG2ウィロビー少将は服部に白羽の矢を立てます。歩兵第65連隊長服部は中国撫順…

有末機関

05年に米国立第二公文書館で公開されたCIA文書のなかに河辺虎四郎ファイル=河辺機関、有末精三ファイル=有末機関、服部卓四郎ファイル=服部機関、児玉誉士夫ファイル=児玉機関等々の文書が含まれていました。中国共産党に反抗するための日本義勇軍は…

日本共産党の戦術

吉田茂は、46年5月の第一次吉田内閣は「赤旗に囲まれ革命歌の中に組織したといっても過言ではない」と回想している。共産党と労働組合の威勢は憚るものがなく、労働争議中の行為は刑法上の責任も問われない状況でした。労働組合法が45年暮に公布されて以降…

占領軍の絶対権力

占領軍の住宅施設の建設のために、ただでさえ乏しい日本復興の資材が圧迫された。46年度第3四半期に生産予定の資材の中から占領軍に要求されたものは、鋼管の57%、鋳鉄管の89%、亜鉛引き鉄板の85%、セメントの53%に上る。占領軍の経費負担、こ…

4国分割占領下のドイツ

敗戦後のドイツは、後の東ドイツにあたる地域はソ連、西部ドイツは米英仏が占領。更に旧ドイツ帝国の首都ベルリンは総て東部ドイツに入っていたが、これまた4国に分割占領され、ソ連の影響下に西ベルリンだけがポッカリ資本主義の浮島となる。48年6月米英…

続 朝鮮戦争

50年11月7日中国軍が介入したこの時期、国連軍が勢力下に置いた後方地区では頻繁にゲリラが蜂起します。この時の武器は十万の兵が突如消えた際、韓国内に潜伏していた北朝鮮兵が隠した小火器・戦車・重砲を地下から掘り起こして使用したものである。一方、…

朝鮮戦争

マ元帥の考えでは、ソ連は戦後の創痍が癒えず到底戦う力が無いと信じていたし、中国もまた革命後間もなく外敵に立ちむかう余裕は無いと計算し、38度線に火を点けました。しかし当初の誤算は北朝鮮軍の力を過小評価していたことである。北朝鮮は開戦して3…

ソ連の原爆保有

47年3月のトルーマン声明、6月のマーシャルプランで米国の政策が表面化し、49年4月の北太平洋条約(NATO=反ソ軍事同盟)の調印で米国の対ソ包囲体制が完了。米国が原爆を独占した軍事技術上の優位から、ソ連を在外軍事基地の網で包囲するいわゆる「封…