2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

渡邉恒雄

旧制東京高校を卒業した渡邉恒雄は、45年4月東京帝国大学文学部哲学科にすすむ。入学早々に共産党に入党。そして1年遅れて経済学部に入学してきた氏家齊一郎を渡邉がオルグする。氏家も直ちに入党した。その後、路線闘争から共産党を除名され、東京大学大…

福田内閣誕生

「ポスト安倍」の最有力候補として名前があがったのは、安倍が幹事長に抜擢した麻生太郎だった。安倍首相の辞意が報じられた07年9月12日の夜には、テレビはこぞって「後継首相には麻生氏有力」のニュースを流した。新聞各紙も翌日の朝刊で「麻生氏有力」と…

国民投票法

国民投票法については、自民党と民主党の間で議論になった問題であった。国民投票法は憲法付属法であり、憲法と同時に制定しておくべきであったが、それができなかったのは占領軍によって、10年間憲法を改正させないように抑えられていたからである。当時…

自民党迷走の始まり

参院選敗北が確実となった07年7月29日の午後、自民党の最大派閥清和会(町村派)の事務所があるグランドプリンスホテル赤坂の一室に、同派の実質的オーナー森喜朗元首相と青木幹雄参院議員会長、それに中川秀直自民党幹事長が秘かに集合した。安倍首相を辞任…

閣僚不祥事

数に驕る安倍政権は06年12月25日に成立させた「改正教育基本法」にみられるように、衆参両院の与野党で紛糾した議事で、17回も強行採決を行った。強行採決をこれ程乱用した強権政治は例がない。改正教育基本法は何のための改正か、どのような日本人をつく…

北朝鮮初の核実験

06年9月の自民党総裁任期切れに当って小泉首相は勇退を表明しており、安倍晋三、麻生太郎、福田康夫、谷垣禎一の四人が有力候補であった。高い支持を集める政治家を総理・総裁に据えるという行動様式が自民党内に広がっていたため、次第に安倍を小泉後継に…

小泉政治の総括

06年4月23日に行われた千葉七区の衆院補欠選挙は955票差で民主党が勝利し、小沢一郎代表の選挙神話が復活した。使途を明確にしない組織対策費が投入されたことは当然であろう。そして小泉首相は会期末には「後期高齢者医療制度」を強行成立させて、6月1…

小沢一郎、民主党代表に

小泉首相にとって、郵政選挙で大勝利したものの秋からの政局は自分のペースのものではなかった。05年9月30日には大阪高裁・大谷正治裁判長が小泉首相の靖国神社参拝をめぐる訴訟の控訴審で、違憲判決を下した。自民・民主・公明の各党有志が「国立追悼施設…

後期高齢者医療制度

問題は、郵政選挙で勝ち誇った小泉首相が06年6月に強行採決で成立させた「医療制度改革関連法」である。06年10月から70歳以上の高齢者で現役並みの所得がある人の自己負担を3割に引上げるなど、負担増を求める内容であったが、国民から厳しい批判を受け…

医療崩壊

厚生省は95年、30年後の医療費推計値を141兆円と発表した。高齢化でいかに医療費が増大するかを示すためである。これが時を追うごとに減っていくのである。97年104兆円、00年81兆円、02年70兆円、06年65兆円である。こんないい加減な予測に基…

郵政改革----④

「民にできることは民に」これは正しい。小泉改革の誤りは「民にできないこと」をやらせたことである。その気になればできることでも採算がとれなければ「民にはできない」。民間企業に国民生活を守るという「志」は望むべくもないのである。営利追求の「民…

郵政改革----③

05年7月5日の衆院本会議での郵政民営化法案採決は、自民党から37名が反対し14名が欠席という大量造反が出た。結果は賛成233、反対228の5票差で可決された。参院では8月5日郵政特別委員会の採決の直前、反対派の議員全員が賛成派の議員と入替…

郵政改革----②

郵政三事業は橋本行革に基づき「公社化」されることが決まり、02年7月郵政公社法が成立し、03年4月には郵政公社が発足した。小泉首相はその半年後の10月竹中平蔵経財相を郵政民営化担当に任命した。竹中法案に反対した自民党議員たちは、あくまでも三事業…