ロスチャイルド家とは--⑥

創業以来、ゴールドマン・サックスはパートナー制をとっていた。99年1月ヘンリー・ポールソンが同社の単独CEOとなり、彼は同年5月4日株式を上場しパートナー制を廃止した。株式上場により、同社のパートナー221人は巨富を得た。その額は一人当り約68億円で、トップの数人は240億円の資産を得た。同社の従業員13,000人にも平均で4,600万円分の株が割当てられた。

グラス・スティーガル法を邪魔だとするウォール街(FRBのオーナー達)は70年代末から徐々に同法の効力を弱めるようロビー活動を開始した。99年11月ついに銀行業務と証券業務の兼営を禁止した同法の根幹部分を撤廃する金融サービス近代化法(FSMA)を発効させた。

その成果がCDS(金融派生詐欺商品)市場の爆発的成長 (01年に一千億ドルだったものが、07年末には67兆ドル) をはじめとするマネーの暴走である。このFSMAを発効させたクリントン政権の財務長官がゴールドマン・サックスの共同会長だったロバート・ルービンである。

世界大恐慌を目論むウォール街は01年9月11日、同時多発テロを演出した。FRB議長グリーンスパンは、FFレート(銀行間貸借の短期金利)3.5%を03年6月までに1%まで引き下げ、一転して04年6月からは0.25%づつ小刻みに引き上げ、06年6月には5.25%としてFRB議長を退任した。この間サブプライムローンが大激増して住宅バブルは充分に膨らみ、07年8月住宅バブルが崩壊し、続いて08年9月15日リーマン・ブラザーズが約65兆円という巨額負債を抱えて経営破綻した。

FRBリーマン・ブラザーズを倒産させたが米国保険会社AIGを救済するために、4回に分けて1,800億ドルを緊急融資した。ゴールドマン・サックスCEOのブランクファインは「財務長官と14回も面談した。あの一週間はAIGの一週間だった」と語っている。つまりAIGが破綻すればゴールドマン・サックスも破綻するということであり、彼が面談した財務長官は、前述したゴールドマン・サックス元CEOヘンリー・ポールソンである。

では何故、ウォール街は救えた筈のリーマン・ブラザーズを救わなかったのか?それは08年6月、アイルランド国民投票でEU憲法の批准を否決したからである。リーマン・ショックの煽りで、アイルランドの経済はガタガタになった。そのアイルランド経済を救済したのがEUである。09年10月、アイルランドでEU憲法批准の是非を問う国民投票が再び行われた。結果はもちろん批准であった。

また欧州中央銀行ECB(欧州ロスチャイルド家)は、リーマン・ショックを利用して低金利でユーロを垂れ流し、ヨーロッパで国債バブルを作り、09年ギリシャ問題を発生させた。このギリシャ問題はヨーロッパ全体を強固にまとめることに利用されていく。つまり、問題が解決できないならEUが解決するということであり、EU独裁体制、最終的には1%の支配者のために99%を奴隷とする、世界統一政府樹立への布石なのである。


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