ロスチャイルド家とは--⑦

91年のソ連邦崩壊後、IMFの介入によりロシア経済は中央計画経済から急速に市場経済に移行し、多くの国営企業が民営化された。この千載一遇のチャンスに新興財閥(オリガルヒ・政商)はエリツィン政府と密接に関係を持ち、国営企業をタダ同然で手に入れた。加えて彼等は資産を海外に逃避させ納税を逃れたためロシア財政が破綻し、98年ルーブル暴落と深刻なインフレがロシア国民生活を破壊した。IMFロスチャイルド一派であることを忘れてはならない!

急成長したオリガルヒは、ボリス・ベレゾフスキー(ユダヤ)、ウラジーミル・グシンスキー(ユダヤ)、ミハイル・ホドルコフスキー(ユダヤ)、ウラジーミル・ポターニン(非ユダヤ)、ミハイル・フリードマン(ユダヤ)、ウラジーミル・ビノグラドフ(非ユダヤ)、アレクサンドル・スモレンスキー(ユダヤ)、ロマン・アブラモヴィッチ(ユダヤ=プロサッカー・チェルシーのオーナー)、アナトリー・チュバイス(ユダヤ)等である。

99年8月ロシア連邦保安庁(KGBの後身)長官ウラジーミル・プーチンは、エリツィンマネーロンダリング疑惑を追及していた検事総長を失脚させて首相の座を射止めた。直後にチェチェン紛争を武力で鎮圧し国民的人気を得、大統領代行となった彼は99年12月エリツィンに引退後の不逮捕・不起訴特権を与えて引退させた。00年5月大統領に就任し、徹底的にオリガルヒと対決、恭順と納税を約束したオリガルヒとだけ和解した。

00年6月13日ロシア最高検察庁は、独立テレビのオーナー・グシンスキーを過去の民営化を巡る横領・詐欺で逮捕し、プーチン政権は全国三大ネットを完全に掌握しメディア支配を確立した。続いて03年10月石油会社ユコスの社長ホドルコフスキーを脱税などの罪で逮捕・起訴した。巨額税金が払えないユコスは、ロシア最大の国営石油会社ロスネフチに吸収された。同社を率いるのはプーチンの腹心イーゴリ・セーチンである。

これを米国いやウォール街 (米FRBのオーナー達) は激怒したのである。ホドルコフスキーはユコスを米エクソン・モービルに売却しようとしていたが、それはプーチンによって阻止されたのである。そしてウォール街はロシアの勢力圏だった旧ソ連諸国で次々と革命を起し、親米反ロ傀儡政権を樹立していくことになる。03年グルジアバラ革命、04年ウクライナオレンジ革命、05年キルギスチューリップ革命である。

05年4月2日産経新聞は「キルギス、米NPO(民間非営利団体)が支援、政変実現させる」と報じた。では彼等の資金源は? 米国国務省国際開発局(USAID)を通じて、キルギスNPO活動のために組まれた予算は05年度会計年度で総額3,300万ドルだったという。このようにNPOを使って独裁国家民主化させ、次は民営化そしてグローバル化と徐々に資本による支配を強めていくのがウォール街の常套手段なのである。

ウクライナは13年EU (ロスチャイルド家) との政治・貿易協定の仮調印を済ませたが、ロシア寄りのヤヌコビッチはロシアからの圧力もあり調印を見送る。これに対しEU寄りの野党勢力から強い反発が起り、ウクライナ国内は大規模な反政府デモが発生するなど騒乱状態に陥った。事態収拾のため挙国一致内閣の樹立や大統領選挙繰上げなどの譲歩を示したが、デモ隊を止められず14年2月22日キエフを脱出。

ウクライナ議会はヤヌコビッチの大統領解任を決議したが、ヤヌコビッチはクーデターであるとして辞任に同意していない。つまりウォール街は意のままにならないプーチンを孤立させ、権力の座から引きずり降ろすために、恥も外聞もなく米国政府を使ってなんでもやるのである。しかしその米国政府にはもはや、その経済力も軍事力も限界を超えたようだ!


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