未納3兄弟

04年4月23日小泉内閣閣僚のうち経産相中川昭一総務相麻生太郎防衛庁長官石破茂の3名が国民年金保険料を納付していなかったことが判明し、民主党代表菅直人はヒット曲の「だんご3兄弟」にちなんで「未納3兄弟」と揶揄して強烈に批判した。

ところが菅は武蔵野市当局の事務ミスが原因であったが、96年から10ヵ月間、当時の厚相であったにもかかわらず年金に未加入だったことが発覚して、5月10日代表を辞任した。小沢一郎が後継代表に就任することを決意したが、任意加入時期に未加入問題があり、官邸筋が政治謀略に利用することが判り、5月18日岡田克也が代表となった。

6月3日の党首討論で、小泉首相は勤務実績がないのに厚生年金に加入していたことを岡田代表に追及され「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ」と、はぐらかし答弁で逃げ切った。小泉もクリーンではなかったことが露呈したのである。

7月11日に行われた参院選では、自民党が苦戦し改選議席数51に対して49となった。民主党は50議席を獲得し、比例区では2,100万票を獲得。自民党に440万票も上回った。公明党は12議席を得て、参院で与党は過半数を占めた。前年の衆院総選挙で示された二大政党化の流れが強まったのである。

この参院選は年金改革法の強行採決自衛隊多国籍軍参加などで、小泉ブームが下火になったことが自民党不振の原因であった。尚、自民党内から「議員でもないくせに何を言っているんだ」と批判されていた竹中金融相が自民党比例代表で立候補し、70万票を獲得しトップ当選している。ところが06年9月の小泉内閣退陣と共に任期を4年近くも残して議員辞職してしまうのである。

参院選直後、菅は自己を見つめ直したいという意図から、お遍路さんスタイルで四国88ヶ所巡りを開始した。私はその姿をテレビで見て、「嫌な野郎だ!」と思わず口走ったことを思い出す。菅の魂胆見え見えのパフォーマンスには只々呆れるばかりだ。             まさにバカの4乗!!

三宅久之は「菅が青年時代、市川房江女史を参院に出す運動の事務局長を務め、女史の知遇を得て政治への志を持ったことは周知の事実である。ある時、女史に呼ばれた秘書Aは『Aさん、菅さんを余り信用してはいけませんよ』と注意を受けたという」「菅が立ち位置を右に変えたり左に変えたり、発言も二転三転変えるのを見るにつけ、Aさんの話を思い出す」と述べている。


レース結果共鳴チェック