2013-01-01から1年間の記事一覧

未納3兄弟

04年4月23日小泉内閣閣僚のうち経産相中川昭一、総務相麻生太郎、防衛庁長官石破茂の3名が国民年金保険料を納付していなかったことが判明し、民主党代表菅直人はヒット曲の「だんご3兄弟」にちなんで「未納3兄弟」と揶揄して強烈に批判した。ところが菅…

デフレスパイラル

景気対策を求める国民の声に、竹中経産相は「不況、不況と言うが、ちゃんと高収益を上げている会社はいくつもあるではないか」「努力する人を支えるのが改革政権。小泉政権は古い自民党のようにバラマキはしない」と持論を展開した。しかし、努力すればする…

格差の拡大

03年の巨額為替介入から、輸出製造業を中心に企業業績は大きく改善したが、売上は必ずしも伸びていない。売上に比べ利益が大きく伸びたのは厳しいリストラのためである。大企業の目覚しい業績回復の裏には、切捨てられた従業員、追詰められた下請企業、見捨…

大量の為替介入

03年春以降、日本は総額32兆円を超える為替介入を行った。多いときには1日のドル買いが1兆数千億円に及ぶ、世界の常識を外れた巨額の介入である。財務省は介入枠を使い切ると、保有する米国債を日銀に売って、さらにドルを買った。介入の司令塔である溝…

りそな銀行実質国有化

四大銀行グループを外資に提供した竹中金融相は、03年5月28日りそな銀行国有化を決定した。りそな国有化を巡る謎は多いが、重大な疑問は2兆円近い公的資金が注入されたことである。公的資金注入には厳格な資産査定を主張する竹中がその資産査定を行わず、…

国辱的な外資の資本参加

小泉政権の初代金融大臣は柳沢伯夫である。柳沢は日本の銀行は健全であるとして公的資金の注入に反対して、竹中平蔵経済財政政策担当大臣と対立し02年9月罷免され竹中が金融大臣も兼務することになった。竹中は米国の論理を持った傀儡として小泉内閣に送り…

民由合併

政権獲得戦略のあり方で悩んでいた民主党代表・鳩山由紀夫は、02年11月29日突然民主党と自由党の合併構想を発表した。仕掛人は元衆院議員・松野頼三(自民党)であった。ところが鳩山は民主党内で充分な説明をしておらず、記者会見で小沢一郎自由党代表を民主…

小泉訪朝

02年に入ると、外務省主流派から疎んじられいた鈴木宗男・衆院議員運営委員長の北方領土疑惑が刑事事件となって逮捕されることになり、鎌ヶ谷市の汚職疑惑で参院議長の井上裕が議員を辞職し、加藤紘一の秘書が公共事業の口利きで刑事事件となった。一連の事…

FRBのマッチ・ポンプ

一国主義的志向を持つブッシュ政権の発足と9.11のショックは日米の軍事的緊密化を加速した。01年9月15日国務副長官アーミテージは柳井俊二駐米大使に「ショー・ザ・フラッグ」という言葉で圧力をかけ、日本はテロ特措法を制定し自衛隊をインド洋に派遣し…

9.11は米政府の自作自演だった。

01年9月11日、ニューヨーク貿易センター(WTC)ビルに旅客機が次々に激突し同ビルが崩壊するという、いわゆる同時多発テロが発生した。不思議なことにこの敷地内では航空機が激突していないビルまでも崩壊している。警備員をしていたウィリアム・ロドリゲ…

日歯連闇献金事件

参院選挙直前の01年7月2日都内の料亭で橋本龍太郎元首相、野中広務元自民党幹事長、青木幹雄自民党参院幹事長の3人が、日本歯科医師連盟の臼田貞夫会長から診療報酬改定への配慮などを請託され1億円の小切手を受取った。3人は政治資金収支報告書に記載…

「そんな公約守れなくてもたいしたことではない」

小泉純一郎の言動は、従来の永田町・霞ヶ関の常識をすべて否定するような革命的な響きを持っていた。首相就任後の閣僚人事でも派閥の均衡や当選回数によるベテランの処遇という従来の基準を無視した。論功行賞として田中真紀子を外相に、民間から経済財政政…

大蔵族小泉純一郎

森喜朗の退陣表明を受けて、自民党は01年4月24日総裁選挙を行った。最大派閥経世会(竹下は00年6月死去、以後橋本派)から橋本龍太郎元首相が、森派から小泉純一郎がそれぞれ立候補し、これに亀井静香、麻生太郎が加わった。田中角栄の娘・真紀子は、経世会…

史上最低の内閣支持率

密室の謀議による首相の決定は、国民を無視した非民主的なものであるという批判が起った。森政権は発足当初から強い逆風にあえいでいた。加えて「日本の国はまさに天皇を中心としている神の国であるぞということを国民の皆さんにしっかりと承知をしていただ…

強欲な小沢一郎

00年4月3日午後自由党両院議員総会が開かれ連立離脱が決まった。小沢一郎憎しに燃える、自民党幹事長代理・野中広務に公明党東京都議・藤井富雄が協力して、自由党衆院議員に創価学会の選挙協力を条件に離党を画策したのである。その結果、自由党議員のう…

「クーデターのようなものだ」

99年11月自由党党首小沢一郎は連立合意で約束した重要政策の実現を、自民党と公明党に迫った。自民党は公明党を取り込んでしまえば自由党に用はないとして協議に応じなかった。小沢は小渕首相と神崎武法公明党代表に党首会談を要請。00年4月1日18時に行…

小渕政権の緊急経済対策

小渕政権スタート早々、金融再生と経済回復を最優先課題として掲げ、事実上橋本改革を否定した。橋本政権の16兆円に続き総額24兆円に及ぶ緊急経済対策を打ち出した。橋本政権が約束していた恒久減税6兆3千億円が実施された。それぞれ25万円、4万円…

周辺事態法(ガイドライン法)

小渕首相は、99年の通常国会で日本の平和と民主主義に重大な影響を与える法律を次々と推進した。安保外交面では周辺事態法(ガイドライン法)が成立した。米国の意図は日米安保条約を日本や極東の安全を守るためではなく、唯一の超大国として世界各地で自国の…

日債銀の顛末

長銀に続き、99年日債銀(日本債券信用銀行)に4兆9千億円の公的資金が注入され国営化された。サーベラスなど競合外資がいたにもかかわらず、00年ソフトバンク・オリックス・東京海上などの日本連合に10億円で売却され、01年あおぞら銀行になった。尚…

瑕疵担保特約

99年再生した長銀は民間に売却されることになった。金融再生法により任命された柳沢伯夫金融大臣は政府の代理人として、米国の大手証券ゴールドマン・サックスを指名。何故代理人を置いたのか、一切説明されていない。財務長官だったルービンやサマーズなど…

長銀破綻

98年6月経営悪化が伝えられていた日本長期信用銀行の株価が3週間で3分の1近くの200円に急落し、金融不安が進展した。長銀は預金を集める普通銀行ではなく、無記名式のワリチョーやリッチョーと愛称された金融債で資金を集めて運用する長期信用銀行で…

自自公連立

97年4月消費税が5%に、医療費の本人負担が2割にそれぞれ引上げられた。当時はこの緊縮財政によって、これほど景気を悪化させることを十分認識していなかった。11月には三洋証券・北海道拓殖銀行・山一證券が破綻を発表し大きな衝撃を与えた。橋本政権は…

公的資金注入

97年11月17日都銀の一角を占めていた北海道拓殖銀行が破綻を公表した。一週間後の24日朝には四大証券の一つ山一證券が破綻する。それも大蔵省証券局長・長野厖士が自主廃業を発表するという異例の事態だった。これで金融不安が一気に広がった。破綻の原因と…

日産生命の破綻

97年4月日産生命が破綻した。破綻の原因は超低金利である。保険料の運用利回りの見込みを予定利率というが、バブル時代の予定利率は5%から6%で契約されている。それを上回る利率で運用できなければ逆ザヤになる。前代未聞の超低金利で逆ザヤが長期間続…

金融ビッグバン

金融ビッグバンとは証券・金融市場の護送船団方式を廃止して、規制緩和、自由化、競争化を図ることである。86年英国で断行された金融大改革にならって名づけられ、96年11月橋本首相が打出し、97年6月に証券取引審議会、金融制度調査会、保険審議会が取り纏…

橋本緊縮財政

98年2月国会の予算委員会で公明党の坂口力は、橋本首相に質問した。「憲法上は予算作成は内閣の仕事とされているのに、大蔵省設置法には大蔵省の権限と書いてあり、加えて立法府や司法府の予算も大蔵省が査定しているのは大問題である」--と、だがこの指摘…

橋本郵政改革

95年9月の自民党総裁選で、小泉純一郎は橋本龍太郎と戦って87票対304票で敗れたが、総裁選における小泉の主張は郵政民営化の一本槍で、郵政民営化といえば小泉というイメージが定着していたが、最初に取組んだのは橋本首相である。財政投融資事業を行…

橋本行革

橋本政権は行政改革に着手し96年11月行政改革会議を立ち上げた。その目的の一つは官僚支配から脱却し、政治主導で政策を実現していくことにあった。しかし、その出発点から間違った。そのビジョン策定の場として官僚が便利に使ってきた「審議会方式」を選択…

大蔵省と日本マスコミの正体

96年11月7日橋本改造内閣がスタートした直後、厚生省事務次官岡光序治が特別養護老人ホームの補助金交付に便宜を図った見返りに利益供与を受けたとされ、大きな社会問題となった。その岡光に退職金を払おうとしたのが、厚相小泉純一郎である。「官僚が辞職…

新進党の挫折

橋本首相は96年9月に衆議院を解散し、10月20日に小選挙区・比例代表並立制の下での最初の総選挙を行った。所得税減税の財源を確保するために消費税を3%から5%に引上げる税制改革を訴えて、239議席を獲得し第一党の座を確保した。新進党は156、民…